常念診療所

2023年8月5日,6日に常念診療所の診療に参加させて頂きました。
登山は中学生の時に行事で参加して以来で、不安もありましたが、幸い登山中は天気も良く、巨木が揃い、緑豊かな道筋で、沢沿いでは水の流れる音も聞きながら、涼しい気持ちでスタートできました。しかし後半は一気に体力が尽きてしまい、10分に1回休憩しながら、また途中川道では履いていたスニーカーから浸水しながらなんとか診療所まで辿り着くことができました。隣接する常念小屋はとても綺麗で、食事処からの景色も美しく、素晴らしい場所でした。ここでの1杯は忘れられません。食事もとても美味しく、午後の診療に向けて体力を回復できました。スタッフの方々も大変優しく、木曽の名酒七笑を頂きました。

午後は空いている時間は小屋の物品整理を皆で協力して行い、古くなった医療品を交換し、常備薬や点滴、処置セットなど綺麗に陳列を整え、綺麗に整理整頓されました。今シーズンの診療の準備が整いました。その後来院された患者さんの症状に合わせて身体所見や問診で限られた情報を頼りに皆で協力して診療を行いました。登山客も多く、診療所があることの重要性を感じ、またいろいろな方々の長年の協力や尽力があって、伝統ある診療所が運営できていることを実感しました。

夜は日本酒等美味しいお酒で宴会を楽しみました。反省会では安全第一の登山で岩道が多い中、普通のスニーカーで登山をしたことを猛省し、翌朝、常念小屋で登山靴を買いました。店員さんに伺うと本来は登山中にソールが壊れてしまった方用に売っているものでしたが、急遽意図せず理由で購入させて頂きました。しかし思っていたよりしっかりした靴で、登山部のリーダー大地君からも好評をいただき、ソールが硬く、足首がしっかり固定され、捻挫の恐れが減り、以降の登山が安定しました。おかげで山頂まで登ることができ、百名山を堪能できました。途中雷鳥を見ることもでき、穂高連峰や槍ヶ岳などアルプスの山々を一望できました。一緒に登頂して頂いた先生は山頂で瞑想をしていて自分にはない発想で感心しました。その後は学生さんが持ってきてくれた(これを担いで運んできたのは凄い)、大玉スイカを皆で食べて、下山しました。帰りは登山靴に守られながら、怪我なく下山することができました。

大変貴重な機会を頂きました。指導してくださった花岡先生はじめ先生方、看護師の皆様、信州大学山岳部の皆様、常念小屋のスタッフの方々、参加してくださった研修医の皆様に深く感謝しております。本当にありがとうございました。

矢崎 達也

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