ライブ参戦記
前回の本コラムでの予告どおり今年度参戦した3つのライブの感想を書きたいと思います。
【UNICORN 100周年ツアー“百が如く”】
UNICORNは1990年前後に活動し、1993年に解散。その後2009年に再結成した日本のロックバンドです。解散前、私は中学生くらいであり、リアルタイムで聴いたというより、ベストアルバムで「いいな」と思っていた程度でした。
その後、2009年にドライブ中ラジオを聴いていた際にある曲が流れてきました。「UNICORNみたいな曲だな」と思っていたら、それが再結成後初のシングル曲「WAO!」でした。すっかり気持ちが盛り上がり、2009年の「蘇る勤労」ツアー、2011年の「ユニコーンがやって来る zzz…」ツアーに参戦しました。その後はしばらく都合がつかず参戦できなかったのですが、2019年の「100周年ツアー“百が如く”」が4月28日に長野ホクト文化ホールで開催されたため久しぶりに参戦することができました。
100周年とは「再結成から10年」+「現在のバンドメンバー最初のアルバム『服部』発表から30年」+「ドラム川西幸一還暦(60歳)」=100ということで100周年だそうです。スローガンは「働き方改楽」であり、ライブ時間を100分で終わらせるとのことでした。したがってよい意味でぐだぐだしたMCがなく、ややもの足りないところはありました。しかし、『服部』収録曲のメドレーなど最近など最近のライブでは演奏されない曲などもあり、参戦価値は十分でした。また、印象に残っているのが小学生くらいの子供連れが以外と多く、子供も親の教育のせいか?楽しそうにライブに参加していました。
ツアーグッズ:ギター手島いさむキーホルダー。
【山下達郎 PERFORMANCE 2019】
山下達郎のライブには定番の流れがあります。いわく「久しぶりにライブに参加した観客もスムーズに入ってこられるように」だそうです。『SPARKLE』で始まり、中盤にアカペラ、洋楽カバーなどが入り、誰もが知っている『クリスマス・イブ』が真ん中くらい、後半にはいって『Let’s Dance Baby』で総立ちになってスタンディングからエンディングという流れです。ライブ時間は3時間を超えることが普通で、序盤から中盤は座席に座ったまま聴く珍しいスタイルかと思います。
山下達郎は音質にこだわるため大会場でのライブを行わず、2000人規模の会場で開催することがほとんどです。したがってチケットが非常に入手しにくい状況です。最近は毎年全国ツアーを行っており、長野県でも毎年ライブが開催されています。私は幸運にも、「PEFORMANCE 2017」、「PERFORMANCE 2019」といずれも松本市のキッセイ文化ホールで開催されたライブに参戦することができました。
2019年の「PERFORMANCE 2019」でも定番の流れでしたが、なんといっても大滝詠一の『君は天然色』のカバーが印象に残っています。大滝詠一は山下達郎の師匠的存在といえ、ラジオ番組でも定期的に対談をしていましたが、2013年に享年65歳で亡くなられています。そのような関係性もあり、非常に感動的なperformanceでした。なおこのライブの最中に喉を気にしている様子があり、「年をとると誤嚥して・・・」などと笑いに変えていましたが、その後気管支炎発症ということで、いくつかのライブが中止になりました。幸い大事に至らなかったようでライブを再開しましたが、御年67歳になりますのでお体も大事にしてほしいところです。
【QUEEN+ADAM LAMBERT The Rhapsody Tour】
私が洋楽を聴くようになったきっかけはQUEENです。ボーカルのFreddie MercuryはAIDSのため1991年に亡くなられています。その後ギターのBrian MayとドラムのRoger Taylorは別のボーカリストを迎えて、ライブなどを行っていました(ベースのJohn DeaconはFreddie Mercury没後ほとんど表だった活動をしていません)。2011年にアメリカの歌手Adam Lambertをボーカルに迎え、QUEEN+ Adam Lambertとして活動しています。
2018年に日本で公開された映画「ボヘミアン・ラプソディ」はQUEENの歴史を描き大ヒットしました。これを受けてQUEEN+ Adam LambertはThe Rhapsody Tourと銘打ったワールドツアーを開催し、日本でも埼玉、名古屋、大阪で4公演行われました。私は埼玉で行われたライブに参戦できました。『Innuendo』の音源でライブが始まり、その後メンバーがステージに登場し、『Now I’m Here』で開演となりました。Adam Lambertのボーカルも素晴らしく、「Freddie MercuryのボーカルではないQUEENなんて・・・」と思ったこともあったのですが杞憂でした。しかしもともとのアルバムでもBrian Mayがボーカルをしている『39』や、Roger Taylorがボーカルをしている『I’m love in my car』などはまさにオリジナルと同じ雰囲気で聴くことができました。また光による演出も圧倒的であっという間の2時間30分でした。ライブとしては珍しく、写真や動画撮影が許可されており、自分のスマホで動画や写真も撮ることができました。
右からBrian May、Adam Lambert。ドラムがRoger Taylor
CDや音楽配信もよいのですが、やはりライブでの音楽を圧力として感じる体験というのは、参戦しないと経験できないと思います。
牛木淳人