近況報告
① ICUの専従医になりました。
今年の4月から集中治療部ICUの専従医として働き始めました。始めたといっても、5年ほど前から呼吸サポートチーム(RST)を通してICUの患者さんに関わりはじめ、去年1年間はICUの多職種カンファレンスにも参加していたので、着任直後から馴染む事はできていたと思います。
去年までもう一つの軸として勉強していた肺癌化学療法に携わる機会が無くなった事と、超急性期をICUで乗り切ると、もう少し関われるともっと良いのにという部分があっても一般病棟や他病院に出てしまい、積極的に関わる事が難しくなる点は少し残念です。人工呼吸器管理や栄養管理が必要な場合は、RSTや栄養サポートチーム(NST)を通して関わる事ができるのですが・・・
リハビリテーション・呼吸管理・栄養管理の部分を中心に研鑽していきたいと考えています。ICUでは紙一重で状態が好転したり悪化したりします。
一人でも多くの患者さんがICUから生存退室、社会復帰のお役に立てるよう頑張りたいと思います。
② TNT研修会に参加しました。
研修医2年目で小児科研修中に神経性食思不振症の患者に関り内科診療における栄養管理の重要性を感じ、タイミング良く長野県内(佐久)で開催されたTNT研修会に参加しました。それから12年、ICU専従医となったのを契機に知識を刷新しようと6月末に藤田医科大学で開催されたTNT研修会に参加しました。
講義内容は盛りだくさんで、初参加の時は終了後ホテルに帰るなり爆睡してしまうぐらい疲れてしまいましたが、2回目の今回は臨床経験をそれなりに積んで来た事もあり、これまでの疑問点を整理できたり、とっつきにくい病態生理などを深く理解できたり、より充実した時間を過ごす事ができました。
資格としてTNTを取得する事のメリットは、NSTから招集される事です(それがうれしいかどうかは別ですが・・・。)
栄養管理のみで良くなるかといわれるとそうではありませんが、原疾患の治療は十分やっても栄養管理が不十分だと治療がうまくいかない症例は結構あります。もっと多くの臨床医が積極的な栄養管理に興味を持ってほしいなと思っています。ちなみにここでいう栄養管理は、食べられない患者さんに対するもので、栄養の勉強をたくさんしても自分の体重を適正に減量することはなかなかうまく進みません。(食べているからです。)
TNT研修会は毎月全国どこかで行われていて、今年度関東甲信越地区では残り2回です。興味のある方は、下記アドレスをクリックしてみて下さい。
https://www.jspen.or.jp/education-training/tnt/2019年研修会日程/
集中治療部 診療助教 市山 崇史