XII ISMM WORLD CONGRESS 2018に参加しました。
11月21日(水)~24日(土)にネパールのカトマンズで開催されたXII WORLD CONGRESS ON MOUNTAIN MEDICINE, 2018に参加しました(International Society for Mountain Medicine (ISMM))。小林信光先生に同行いただき、道中も何かとお世話になりました。
学会では各国での山岳救助についての報告がありました。2015年ネパール地震の際、エベレストのベースキャンプで行われた救助についての報告がなされ、日本からは大城 和恵先生が2014年御嶽山噴火の際、頂上周辺で行われた山岳救助についての報告をされていました。
また、急性高山病(AMS)のScoring SystemであるLake Louise Scoreが本年改訂されたことから、Lake Louise Score -2018 versionでSleeping disturbancesがスコアから外れた根拠について、AMSのScoring Systemの変遷についてなどの発表もありました。
22日(木)にポスター発表をさせていただき、テーマは「Antioxidant Activity of a SU5416/hypoxia-induced Emphysema and Pulmonary Hypertension Model in Rats (SU5416慢性低酸素曝露第3群肺高血圧症ラットにおける抗酸化能力の検討)」でした。発表後は「IL-6をはじめ炎症性メディエーターが上がる原因は低酸素なのか、気腫化によるのか」、「酸化ストレス測定方法の具体的な方法は」という趣旨の質問など、今後の研究に参考となる質問を複数いただき、勉強になりました。ISMMにおいても肺循環をテーマに発表されている他の各医療機関の先生方の発表も拝聴することができ、基礎研究のレベルが高いことを知り、今後の研究に活かせる良い機会をいただきました。
次回2020年のISMM WORLD CONGRESSはスイスで開催されるそうです。
カトマンズの旧市街地は、通りの各所に寺院が建てられ、美しい建築物が多くありました。
しかし2015年に起きた地震の影響で、道路や家屋の損壊が多くみられました。交通については道路の損壊が多く自転車はほぼみられず、車とバイクが多く、恐らく交通麻痺の原因となると考えられたのか、信号が停止している交差点ばかりでした。このため道路を横断する際、通行人の皆さんは飛び交う車バイクを上手によけながら横断していました。はじめはひかれてしまうかなと思う場面も何度かありましたが、そのうち慣れました。
排気ガス、スモッグの影響でカトマンズ市街からはヒマラヤ山脈を見ることは難しかったですが、カトマンズから西へ20km程度にある、標高2540mのチャンドラギリへ行くと(タクシーとロープウェイ)、ヒマラヤ山脈の一部を眺望することができました。帰りの飛行機からみると、さらに多くの山脈をみることができました。
学会で学んだことを参考に、今後も努力していきたいと考えています。
和田 洋典