第4回アジア・太平洋登山医学会/第37回日本登山医学会を開催しました①

2017年6月3日(土)~6月4日(土)に長野県松本市のキッセイ文化ホールで、当教室教授の花岡正幸先生が会長となり第4回アジア・太平洋登山医学会/第37回日本登山医学会を開催しました。

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会長講演では花岡先生が「High-altitude Pulmonary Edema in Japan」と題して、高地肺水腫の臨床像や、遺伝子解析の結果を講演しました。以前より当教室では高地肺水腫の研究を積極的に行っており、世界の一流の医学雑誌に多くの論文を発表しております。

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6月3日には「Molecular and Genetic Aspects of High-Altitude Adaptation」と題するシンポジウムが行われました。シンポジストはCynthia M Beall先生(アメリカ)、Rili Ge先生(中国)、Qadar Pasha先生(インド)、そして当教室より小林信光先生の4名です。このシンポジウムでは高地適応を最先端の分子生物学、遺伝子解析の手法を用いた研究が数多く紹介されました。4名の先生はこの領域の世界的研究者であり、その先生方が一同に介してディスカッションするという非常にexitingなシンポジウムでした。

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また同日に「Mountain Emergency Medicine: Mountain Rescue」と題して、登山中の事故や急病に対するシンポジウムが行われました。シンポジストはFidel Elsensohn先生(オーストリア)、Buddha Basnyat先生(ネパール)、大城和恵先生(日本)、Hermann Brugger先生(イタリア)、井上敦先生(日本)の5名です。登山中の救急医療ですので扱う領域は非常に広く、内科的疾患、転落・滑落、低体温症など多方面から議論がなされました。また63名の死者、行方不明者という戦後最大の火山災害となった、2014年の御嶽山噴火とについても議論されました。

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牛木 淳人

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