吸入指導
外来業務の折、処方している吸入薬をうまく使用できているか、患者様に薬を持参頂いて吸入指導をしばしばします。実際に吸っているところを拝見するとタイミングが合わずにうまく吸入できていない、デバイスの使用手順が間違っている(レスピマットであれば, デバイスを捻って回転させる前にキャップを開けている)、そもそも既に吸入残量がなくなっているものを使用されているなど、チェックポイントが多いことを、外来業務にやや慣れてきたせいか最近つとに実感するようになりました。
以前は小生のあきらめが早く、デバイスをすぐ変えて対応することが多かったように思いますが、最近は声がかれるなどの理由でなければ、外来である程度時間をかけてうまく使用できていない理由を指摘して一緒に悩む、かかりつけ薬局でも指導を再度お願いするなど、すぐには変えずに数か月粘ることも大切と思うようになりました。とくにご高齢の方の場合、すぐにデバイスを変えるとかえって混乱なさることもあるため、患者様向け資料を活用しながらうがいの仕方まで説明するよう、心がけるようになりました。診察時間,待ち時間が長くなると不評を買うリスクがある一方で、吸入指導を通じて患者様と話がはずむようになるところもあり、効率も重視しながら今後も工夫をこらしてしていきたいところです。
和田 洋典