来年こそは

松本市ではいたるところでJリーグのサッカークラブである松本山雅FCのポスターや、幟を目にすることが多い。松本山雅はJリーグ内でも屈指のサポーターがいるチームであり、今季はJ2リーグで熱い試合を繰り広げてくれた。J2リーグは22チームで争われ、上位2チームがJ1自動昇格、3位から6位がトーナメント戦のプレーオフを行い、プレーオフ優勝チームもJ1に昇格することができる。松本山雅は残念ながらリーグ戦は3位でJ1自動昇格を果たすことはできず、さらに11/27のプレーオフ初戦で敗退してしまい、来年度J1に昇格することができなかった。

私自身、以前はサッカー観戦といえばときどき日本代表戦をテレビで観戦する程度であり、それほど深い関心があったわけではなかった。しかし2011年J2より1つ下のリーグであるJFLに所属していた松本山雅に元日本代表でもある松田直樹選手が移籍してきた。日本代表であった選手のプレーであれば一度くらい生で見てみようと思い、3月13日に行われる開幕戦を観戦するつもりであった。しかし3月11日東日本大震災が発生し、開幕戦は中止となり、そのまま何となく観戦する機会がないままになっていた。そして2011年8月に松田直樹選手が練習中に倒れ、34歳の若さで死去。松田選手のプレーを見る機会はついに得られなかった。

2012年からJ2リーグに昇格し、その頃より時々スタジアムに足を運び、生で試合を観戦するようになった。ボールを蹴る音が直接耳に届き、声援が地鳴りのように響いてきて、ゴールが決まると周りのサポーターと一緒に喜ぶ。テレビで見る試合とは全く違う観戦は非常にエキサイティングであった。松本山雅のホームスタジアムであるアルウィンは陸上用トラックがないので、グラウンドと観客席の距離がとても近い。また周囲を見渡せばアルプスの山々が一望でき、時々松本空港に離着陸する飛行機がすぐ頭上を通っていくという素晴らしい立地にある(その分、松本中心市街地からのアクセスは若干良くないが・・・)。私の妻はサッカーにあまり詳しくなく、初めて観戦に行ったときは「オフサイドラインってどの線?」と聞いていたくらいだが、今では私より熱心に応援をしている。

2015年にJ1に昇格したが、残念ながら1年でJ2に降格してしまい、さらに冒頭に書いたように2017年もJ2が戦いの舞台である。来年こそはJ2を勝ち抜き、J1に昇格を果たしてほしいと思う。

牛木 淳人

松本山雅FC反町康治監督などのサイン
松本山雅FC反町康治監督などのサイン

 

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